2-3.発達障害も「かかりつけ医」を決めておくメリットとは

2.通院するメリット

発達障害には病院以外にもさまざまな相談先があります。
それでも小児科や耳鼻科のように発達障害も「かかりつけ医」を決めておくメリットとは。

発達障害の「かかりつけ医」を決めておくメリット

発達障害の「かかりつけ医」を決めておく大きなメリットは、

長期間継続して相談ができる

という点です。

発達障害には、さまざまな相談先がありますが、年齢や所属する場所とともに相談先も変わってしまうことがあります。

子どもの発達障害専門病院も「診察の対象年齢」はありますが、長ければ乳幼児期から大人まで継続通院できる病院もあります。

  • 相談先が変わるたびに一から説明する手間が省ける。
  • 「実際の成長の経過」と「臨床経験からの成長の見通し」をふまえたアドバイスが期待できる。

というメリットがあります。

発達障害の「かかりつけ医」を決めておくときの注意点

  • 病院は自治体の窓口と違い相談も有料(保険適用なら「乳幼児医療費助成対象」の場合あり)。心理相談など診察以外は「保険適用外」の病院もあります。
  • 発達障害の専門病院は多くはないので、自治体の窓口より遠いこともありえます。

利用した発達障害の相談先と「かかりつけ医」との比較

わが家の場合を具体例に「利用した発達障害の相談先」と「専門病院をかかりつけ医とした場合に相談できたこと」を比較しました。

利用した発達障害の相談先

乳幼児期

  1. 保健センター 「言葉の遅れ」「話し方の違和感」を健診などで相談→「療育」を紹介される。
  2. 子育て支援センター 「療育を受けさせたほうがよいか」「特別支援学級(支援級)のほうがよいか」など療育前後で心理士に相談。就学前が対象年齢のため、入学後の様子を報告して終了。
  3. 児童発達支援センター2年間「療育」。医師の定期観察・言語相談・心理相談(支援センターと同じ心理士)・発達検査あり (有料・公的給付費あり) 。
  4. 児童相談所で「療育手帳」の相談。発達検査あり。
  5. 教育委員会の就学相談で「小学校入学」について1年間相談。支援級入級のため発達検査あり。
  6. 療育の医師の病院で支援級入級のため「診断書」依頼(有料)。
     

学童期

  1. 小学校の支援級担任(3度交替)「学習支援」の相談・依頼、「登校しぶり・不登校」の相談
  2. 同校スクールカウンセラーに「登校しぶり・不登校」の相談
  3. 放課後等デイサービスに「療育」や「学習支援」の相談・依頼(有料・公的給付金あり。同事業所相談支援専門員に「支援計画」作成依頼)
  4. 教育委員会に「特別支援学校中等部」について電話相談

発達障害の「かかりつけ医」に相談できたこと


乳幼児期

  1. 「言葉の遅れ」「話し方の違和感」の相談
  2. 「療育を受けさせたほうがよいか」の相談(療育を行っている病院もあり)
  3. 医師の定期観察
  4. 発達検査
  5. 「支援級のほうがよいか」の相談
  6. 診断書作成

は、専門病院でできます。
 

専門病院でもできないこと

  • 「心理士」「言語聴覚士」の在・不在は病院によります。
  • 病院でやっていない療育は児童発達支援センターなど専門機関で。
  • 療育手帳の取得は児童相談所へ。
  • 支援級の入級・見学相談は教育委員会へ。

引き続き学童期

  1. 学習支援の方法
  2. 登校しぶり・不登校
  3. 中学校以降の進路

の相談ができます。

  • 学習支援の依頼は学校や放課後等デイサービス事業所(事業所により支援内容は変わります)に。
  • 特別支援学校の入学・見学相談は教育委員会へ

思春期(中学生)
現在通っている病院の初診は15歳まで、継続相談は成人までできます。
※対象年齢は病院によります。

タイトルとURLをコピーしました