1-1.発達障害があるか気になる…相談できる場所は?

1.発達障害が気になったら

「我が子に発達障害?」と気になるなら、いろいろな場所で相談できます。
気軽に利用してほしい「専門病院以外の発達障害の相談窓口」をまとめました。

発達障害の相談窓口 乳幼児期はどこ?

発達障害は“通常低年齢において発現する”(「発達障害者支援法」)ので、乳幼児期の相談窓口はたくさんあります。

発達障害者支援センター

心理士 言語聴覚士 専門医 発達検査

「発達障害者支援センター」(発達相談支援センター、発達障害支援センターなど)という専門機関が各都道府県と指定都市にあります。

乳幼児健康診査(乳幼児健診)

保健センターなどでの「乳幼児健診」は、身近な相談先の一つです。

1歳6か月児・3歳児健診の最低2回おこなわれることが母子保健法で決まっていて、どちらも

  • 精神発達の状況
  • 言語障害の有無
  • 育児上問題となる事項
  • その他の疾病及び異常の有無

(厚生労働省「母子保健関連施策」平成27年9月2日より)

と、発達障害に関係する項目も調べ、ふだん気になることを相談できます。

そのほかの月齢での健診や歯科健診での育児相談など、自治体独自で行っている健診も発達障害について相談するチャンスです。

保健センター

心理士 言語聴覚士 専門医 発達検査
厚生労働省「市町村児童家庭相談援助指針」より上記3職種の配置義務なし。以下「発達検査」は知能検査などの心理検査ほかも、「心理士」は臨床心理士以外も含む。

乳幼児健診以外でも「保健センター」(または保健福祉センター、福祉保健センターなど)では、直接または電話で保健師さんに発達障害の相談にのってもらえます。

発達障害にくわしい臨床心理士・心理士(心理相談員)さんなどの相談を受け付けている場合もあります。

子育て支援センター

心理士 言語聴覚士 専門医 発達検査

親子の交流・遊び場として開放されている「子育て支援センター」(つどいの広場、子育て世代包括支援センターなど)でも、発達障害の相談ができます。

臨床心理士・心理士(心理相談員)さんなどの相談を受け付けている場合もあります。

保育園・幼稚園・認定こども園

お子さんが通っている園があれば、先生に発達障害について相談することもできます。

かかりつけの小児科

風邪などで通う「小児科」でも発達障害の相談はできます。専門病院を紹介してもらえる場合もあります(診察代あり。紹介状は保険適用外)。

児童相談所・児童相談センター

心理士 言語聴覚士 専門医 発達検査

「児童相談所」(児童相談センター)では、医師との相談や発達検査(知能検査)を受けることもできます。

発達障害に関する福祉サービスを利用するため、自治体で申請する「療育手帳(愛の手帳)」も、18歳未満の場合、まず児童相談所が対象者かどうかを検査などで判定します。

児童発達支援センター

心理士 言語聴覚士 専門医 発達検査

「児童発達支援センター」は厚生労働省が“各市町村に少なくとも1カ所以上”の整備をすすめている児童福祉施設です(「障害福祉計画・障害児福祉計画の概要」より)

発達障害だけでなく、障害のあるお子さんについての相談や療育などの発達支援サービスを行っています。

「発達障害の専門病院」について
発達障害の専門病院は馴染みがなく、敷居が高いかもしれませんが「通院のメリット」はいろいろあります。
発達障害の正式な診断も、専門医でなければできません。

発達障害の相談窓口 小学生・中学生・高校生以降はどこ?

スクールカウンセラー

小中学生・高校生といった学校に通われているお子さんなら、担任の先生や養護教員(保健室の先生)などを通して「スクールカウンセラー(臨床心理士など)」に発達障害の相談ができます。

乳幼児期を過ぎても対応してくれる相談窓口

乳幼児期から発達障害の相談ができる窓口の一部でも、引き続き対応してくれます。

  • 発達障害者支援センター、保健センター ⇒対象年齢を問わず
  • かかりつけの小児科 ⇒成人するまで
  • 児童相談所、児童発達支援センター ⇒基本18歳になるまで

発達障害の相談のときの持ち物は?

発達障害の相談窓口によっては、お子さんの生育歴をこまかく伝える必要があります。持ち物に指定されなくても母子手帳(母子健康手帳)の携帯をおすすめします。

発達障害の相談をするとどうなるのか?

保護者やお子さんに「発達障害への支援が必要」だと判断された場合

保護者やお子さんに「発達障害への支援が必要」だと判断された場合、お子さんの現状に応じて「市区町村の支援サービス」や「発達検査」「専門病院」を紹介してもらえます

相談窓口によっては、継続して支援サービスや検査を受けることもできます。

発達障害の心配がない・まだ判断ができない場合

お子さんの経過を見守り、気になることがあれば再び相談する形になります。

発達障害の相談で回答に納得できなかったら?

勇気を出して発達障害の相談をしたものの、回答に納得できなかった場合。

  • 「理想の答え」と「回答」にギャップがあった ⇒別の窓口でも同じ回答なのか確認してみる。
  • 相談員さんと「相性」が合わなかった ⇒別の窓口で相性の合う方と出会える可能性はあります。

親子で孤立せず、どこかとつながれますように。

 

「2歳児歯科検診」で言葉の遅れを相談
→家で経過観察
→少しずつ言葉が増えるも話し方に違和感
「保健センター」に電話相談、3歳半健診を早める
→健診で療育をすすめられたものの即決できず
「子育て支援センター」の心理士さんと何度か相談して「児童発達支援センター」に通うことを決めました。
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